前のことになるんですが、子どもが冷蔵庫の横の隙間に、いつもペンを投げるんです。
そんなとこに投げたら、ペンを取り出せないじゃないですか。
だのに、がんばってボクがペンを取り出しても、
またしばらくするとそこに投げるんです。
ペンを取り出すのが面倒だからイライラしながらも、おかしいなーって思ってました。
そしてある日、気づいてしまったんです、ボク。
冷蔵庫の隙間にいる何かと戦ってるんじゃないか、ってことに。
まちがいないっ!
ボクら夫婦には見えないのですが、
小さいながらも子どもが身体をはってやっつけようとしてるんです。
家を、家族を、冷蔵庫を、守ろうとしてるんです。
泣ける話じゃないですか。
ボクはどうかしてました・・・。
面倒なことしやがって!!!って思ってました。
でも、何度も何度も繰り返して日がたつうちに、
本当にペンが取り出せないところにいってしまいました。
ペンがなくなった。武器がなくなったんです。
それから数ヶ月した、昨年末のある日、
冷蔵庫が・・・壊れました・・・・・
待ったなしなので、すぐに買いに行きました。
翌日、冷蔵庫を入れ替えるとき、下にはたくさんのペンがありました。
子どもが「レイゾウコン」と戦った証ですね。。。
泣ける話じゃないですか。
ボクは彼がいらんことしてるとしか思ってなかったんですよ。
でも彼は何度も何度もペンを投げつけていました。
もっとペンを用意すれば、
あの冷蔵庫こわれなかったんだろうなあ。
そしてもっとペンを用意すれば、
買ったばかりのソファーに、
油性ペンで落書きされる程度じゃ済まなかったんだろうなあ。
1才でも、できることがまだ限られていても、
戦うその勇気と度胸、見習うべき姿勢ですね。
なお、新しい冷蔵庫にペンを投げなくなったので、
その魂は召されたようです。
おしまい。