フェイスブック創業者のマーク・ザッカーバーグ氏をはじめとして、Facebook誕生からこれまでをドキュメンタリー風にまとめた映画です。事実に基づいているが当人たちが協力していないので、ストーリーそのままが現実でないのはミソですね。ということから、この感想は映画のストーリーを中心に書いていますが、facebook等の現実にもちょっと触れています。判断はご自身でしてくださいね。
この映画を観る前に、あらかじめ知っておくことは、「facebook開始前のパートナーと、facebook共同創業者との2者と、訴訟を経た話だという点」。これをわかっていないと、序盤のやりとりがわかりにくいことこの上ないでしょう。
また、娯楽としてみるもの・みれるものではなくて、今の時代、ビジネスがどういった変化をしているのかをひもとく映画で、見終わったときの感想は、「作ったもん勝ちなのか・・・」でした。「アイデアには価値がない」とも昨今では言われていますし、自分に置き換えたときにどう考えればいいのでしょう?他の人のアイデアを元にし、それを改良してfacebookを作りました。お金の面だけれみれば、いくら訴訟しても、時価総額2兆円と言われているfacebookだからいくらでも払えるとはいえ・・・うーん。ストーリー通りの経緯で立ち上げたのだとしたら、これからのfacebookがどう変化していくのか、興味津々ですね。すでに5億ユーザがいる時点でひとつの答えが出ていますが。
他には、ビジネスって、内とも外とも競い合うことを前提とするものなのか・・・と。内とも外とも、シェア争いをしてるような印象を受けたのですが、マーク・ザッカーバーグ氏だけでなく、関わる人がどんどん孤独になっていくのを観ていて感じました。ボクは違うカタチで勝負しようとしているけど、甘いのかなぁ・・・。(甘い、は表現が違うかも。)
一人の人が何人かを集めてスタートするのは、よく見聞きしますが、国内で共同経営ってあまり例を知らないんです。早く軌道に乗るイメージがあり、メリットの代わりに共同経営の難しさがあるわけですが、アメリカでは共同経営が多い印象がありますね。この映画全般でいえることなんですが、日本との文化の違いを随所に感じます。だけど、インターネットのあり方のトレンドはこの映画の中にあるなあ、と感じるのですが、そのまま日本でマネるのは難しそう。ただ、mixi、twitter、GREEなどがそうだったように、facebookのユーザ数が日本国内で爆発的に増える瞬間がくるのを楽しみにしたいと思いました。
ビジネスマンでfacebookに乗り遅れてる方は、この機会にぜひ登録を。
facebookのボクのアカウントは、ここです。twitterはここ。
登場人物について、少し書いておきます。
まず、Napster創業者として出てきたショーン・パーカー(Sean Parker)のキャラが個性的すぎ。役者が「ジャスティン・ティンバーレーク」(Justin Randall Timberlake)というのも驚きだったが、こういう振る舞いをする人がいたからこそ、facebookがユーザ数を大きく伸ばせたんだろう、と感じた。要は、制作には関わらなくても、広める役・重要人物とつなげる役なんです。あなたの周りにもこういう役割ができる人はいますか?このキャラは、どこまでが実話なのか、調べてみたい。
主役のマーク・ザッカーバーグ(Mark Elliot Zuckerberg)。ひどいキャラ・・・。この印象からすると、建前をあまり気にせず、本質だけを簡潔に話すイメージ。ネット上のレビューをみた感じだと、映画のキャラクタが本人にずいぶん近いようだけど。
話は逸れますが、ボクの高校時代、授業内容がわからないときに教えてもらっていた山下くん。先生よりもわかりやすい教え方でいつも感謝だったけど、ところどころイメージが彼と被りました。映画とはまったく関係ないけど、山下くんの子どもは「素数」と書いて「もとかず」と読むとかいうウワサ。
ザッカーバーグ氏は100億以上の買収も断ってきているわけですが、彼に見えている「本質」はいったい何なんでしょうね。