前から気になっていた映画「そして父になる」を観ました。
見終わった感触からすると、「ネタバレを観てから観た方がいいかも」って感じです。
見方や受け取るものが変わる人がいるかもしれない。
あと、ネタバレを観ても、あまりストーリーに影響ないんじゃないかと・・・(あとで補足します)
ということで、つづきはネタバレ含む感想です。
あらすじ
サブタイトルにもあるように「6年間育てた息子は、他人の子でした」があらすじのほぼすべて。
ネタバレをオススメ
タイトルとサブタイトルから、物語の大筋は想像がつくと思います。
はじめから最後までだいたい想像できるんじゃないか、っていうくらいに。
こういうことに鈍感なボクでさえ、
途中で「ああ・・・これが最後のイベントだなぁ」って気づいたくらいなので、
多くの人はタイトルだけで内容がわかると思います。
なので逆に、先に結論を知ってから観るのをオススメします。
このオススメ自体が、予想以上の結論はありませんよ、
っていうネタバレになるんですが、
その方が途中の描写により集中できるかなと感じました。
ぴろきち的な見どころ
詳しく調べずに、ネタバレも知らずに観てしまったのですが、
元々は「家族同士の子ども交換の話」だと思ってました。
でも見終わった感触としては、
福山雅治だけが主演で、あとは全員が脇役なんです。
だから家族や子どものシーンは少ないけど、
福山さんの人物像を補うようなシーンはたくさんたくさんありました。
キャスト紹介で、福山さんだけがひとつ上にでて名前が載ってるので、
この解釈は合ってるはずです。
なのでネタバレ込みで要約すると、
福山さんだけが主演の映画で、タイトルは「そして父になる」。
つまり、今は父とは言えないんじゃないの・・・?が物語のはじまりで、
父になるまでの変化の過程を描いています。
結論は映画の中では伝えないので、観た人がそれぞれ考えてくださいね、っていう映画です。
福山さんはエリートビジネスマンで、
仕事で発揮してきたような実力を家庭では発揮できておらず、
子育ては専業主婦の妻に任せっきり。
でも教育方針には口を出す。
なんだか、自分の耳が痛くなるような・・・。
でも「子どもの取り違え」を機に、
価値観や生活スタイルのことなる相手の父(リリーフランキーさん)や
子どもとの関わりで価値観が徐々に変換していきます。
映画でテーマとしている選択は、
「血のつながった子どもを選ぶのか、育てた子どもを選ぶのか」。
「血縁を選ぶのか、過ごした時間を選ぶのか」。
血や時間に対して、4人の大人がそれぞれ異なる価値観を持っていて、
・男性と女性の違い
・男性同士でも生活スタイル(働き方)の違い
など、中心は福山さんになっていて他の方の描写は細かくありませんでしたが、
意識してみていると、
少しのシーンでも、こちらへ情報を伝えようとする監督の意図を感じました。
「あ、ここが最後のイベントだな」と思うシーンがあるのですが、
そこまでの福山さんの価値観の変化や気づきがこの映画の見どころで、
イベントシーンは、それをコトバで確認できた感じでした。
家で観ていたのはボクだけだったのですが、
どうやら何度もところどころで「ううーん」とうなっていたようで、
あとからヨメにどこで何でうなったのかを質問されましたね。
子どもの取り違えって、今でもあるのかどうかわかりませんが、
ウチの場合は二重にリスクを抱えているので(過去記事参照)、
そんなことがあったら、どういう選択をすればいいのかとても考えさせられました。
それが「ボクの価値観」なわけですからね。
子育てや子どもとの関係、自分の価値観を再確認できる映画です。
仕事時間に追われて、家庭を見失いがちな方がいれば、さらに強くオススメします。
映画「そして父になる」公式サイト
http://soshitechichininaru.gaga.ne.jp/
そして父になる - Wikipedia
*あらすじはこちらを参照してください。