だれもがリーダーシップを発揮することで、やりがいと生きがいのある社会がつくれると考えています。
でも、だれもがじゃなくても、リーダーが2人もいれば十分ではないですか・・・?リーダーが1人しかないところがうまくいかないんだったら、2人いればきっと十分・・・!?
知り合いのある組織で、1つのチームにリーダーが2人いるところがあるんです。話を詳しく聞かせてもらったところ、すごくうまくまわっている印象を受けました。だれもがリーダーじゃなくて、2人いれば十分じゃないかな、とも考えたのですが・・・。
組織運営を続けていると、一定の方向へ成長していくのですが、成長速度の差が出てきますよね。リーダーが2人だった場合、その時に問題が見えてきます。
元々は課題や悩みごとが同じでした。悩みを解消していこうという方向性も同じ。でも続けていると、少しずつ方向性の違いが見えるようになっていきます。
はじめのうちは違いがわからないし、同じ方向に、同じくらいの速度で進んでいると思っていたのが、続けていると大きな違いになっていきます。この時リーダーが2人しかいないと、組織には分裂の危機がやってきます。
1人目のリーダーは右といい、2人目のリーダーが左だといい、みんなはどっちに付いていけばいいのかわからなくなってしまいます。
人生はひとりひとりのものだから、自分で考えた選択をすればいいのですが、強いリーダーシップを発揮するリーダーがいる組織に慣れてしまうと、そううまく判断することはできません。AかBか、右か左か、どっちが正しいかで悩んでしまうように慣れていってしまうんですね。第3の選択肢、Cがあってもいいはずですからね。
年月をかけてできた違い、は短期間で軌道修正することは難しく、今回のケースでは、1人のリーダーが抜けることになってしまいました。
残ったリーダーが組織を引っぱっていくことになりますが、組織全体のモチベーションは1度下がってしまったし、抜けたリーダーに付いていきたかった人はなかなか思うように関わってもらえません。結局1人でリーダーシップを発揮することになり、頼りになる存在であることは変わらないものの、組織におけるリーダーの負担は高いままが続いてしまいます。残されたこのリーダーはどうなってしまうのか・・・。倒れてしまわないことを願うばかりです。
もっとうまく回避する例だってたくさんあると思うのですが、身近であったリーダーが2人という例を書いてみました。やっぱり、だれもがリーダーシップを発揮するほうが、組織もひとりひとりもうまくいくんじゃないかな。