本人には告知してなかったので、
ボクの親ならまだしも、ボクが行くと感づかれてしまう、
ってことで、入院してるのは知りながらも、
お見舞いに行くことができないままだったんです。
原因は、アスベスト。
5~6年前によくテレビで報道されていたやつです。
発覚したときに、最長でも6年、と診断されていて、今が6年目だったんです。
カラダは他に悪いところや弱ってるところが全くないので、
それが6年がんばれた理由だと思ってたんです。
だけど、ホントはガマン強い人だったんですよね。
普段から薬なんて飲まないで、気合いで治してしまう人でした。
仕事で指を切断してしまったときも、
接合の手術を麻酔なしでいい、というくらい・・・。
聞いただけでイタタ・・・
(その時は医師に頼み込まれて麻酔したそうです。)
薬なしなんてありえない、と思ってしまうけど、
病は気から・・・だと今ならよくわかります。
ボクが子どもの頃もっていたイメージしかないんだけど、
思い出すといつも笑ってるおっちゃんでした。
親戚の結婚式の帰り、お酒飲んでんのに家まで送ってもらったとき、
人数オーバーしすぎてんのに「乗れ乗れ」言われて車に詰め込んだり、
運転がすごく荒かったり、信号無視したり、無茶するおっちゃんでした。
(20年程前なので、当時はまだ飲酒運転の規制はうんたらかんたらでしたが・・・、
いらんことしたときの理由がおもろいんです。)
そんときも笑ってました。
ほんと思い出したらいつも笑ってるなぁ。
お葬式で使ってた写真が、これまた良い写真で、
いつも笑ってた人柄が伝わってくるなあなんて思いながら座ってました。
親戚のおじさんって、頻繁に会うわけじゃないから、
亡くなっても実感があんまりないんですよね。
けど並んで座ってる人たちを通して感じることができる。
亡くなってから知ることも多いし、
知ることで、その人の新たな視点に気付かされ、その人を見る目も変わる。
ボクが「いつも笑ってる人だ」って感じてることが、すごいことだと思うんだけど、
そのためには見えない苦労やガマンがあるってことが、ホントによくわかった。
生きるってこととか、死ぬってこととか、
ホントのところ、一体なんなのか?
今でもよくわからないけど、
少なくとも、もしかしたらカタチだけかもしれないけど、
ボクもいつも笑ってようと思った、おっちゃんとのお別れでした。
おっちゃん、ありがとう!