あるモノを手に入れてから、自分の感情と向き合えるようになりました。
それから、涙を流して泣くようになり、自分のことのように喜ぶようになり、人の哀しみを感じるようになりました。それも、ほどよく。
変わりに失ったものがあります。
それは怒ること。
男性には心あたりが多いかもしれませんが、ボクは運転すると気性が荒くなります。ものすごくイライラする。だから頻繁に車線変更するに、割り込まれるとさらにイライラするし、とろとろ走ってる車にもイライラする。渋滞に巻き込まれたらもう絶望!!!
だから運転したくない。
こんな感じでした。
でもそれがガラッと変わって、「まあいっか」になりました。
あれだけストレスの元になっていた運転は、今では怒りにつながることがゼロになり、自信のあった運転スキルに不安を感じるようになりました。「車ってコワいわあ~」ってところです。なんだろう、この変化。
理由はわかってるんですが、 結果的に怒る必要が、なくなってしまったんです。常に。
ヒトってとてもフシギです。あれだけイライラしてストレスを抱えていたのに、それがまったくなくなってしまう、ゼロになるなんて。
ただ・・・これは少し変だなとも思っていました。
「喜怒哀楽」といわれるように、ヒトには代表的な4つの感情があるもんだろうと考えていたので、「怒」だけが生活からなくなってしまったことがフシギで、気味悪くもありました。
「怒」を探しているわけではないけれど、本当に怒ることがなくなったんですよね・・・。これまで怒っていたであろうシーンになると、だいたい反省しているボクが出てきます。けどボクだって、怒ることがあってもいいじゃないか!と思っていたら、やってきましたねぇ。
きっかけは、ボクのお客様や取り組みをバカにされたことでした。
ひさしぶりすぎて、はじめはわからなかったんです。でも「これは相手に返しておくべきものだよねー」とボクの頭の後ろのほうから、もうひとりのボクが声をかけてきました。
このまま持ち帰ってはいけないものだと判断して、適切に相手に返しておいたのですが、本人はボクが怒ったとは感じていないでしょうし、そんな風に伝えなかったと思います。
しばらくして、ひとりになってから気づきました。
「さっき怒ったよなあ。」
きちんと怒る感情があったってこと、怒ることができたことが、うれしかったですね。そして、それを適切に処理できたことも心地よかったです。驚きでもありました。「よくぞ、怒らせてくれたなぁ」っていう。
笑えますね。
調べてみると、喜怒哀楽の4つではなく、6つが一般的と言われているようで、【六情】といいます。「喜・怒・哀・楽・愛(いとしみ)・悪(にくしみ)」の六つの感情のことをさすようですね。
他には【三字経】という考え方もあるようです。
「喜・怒・哀・懼(おそれ)・愛(いとしみ)・悪(にくしみ)・欲」だそうです。楽がない!?
こういうのは、中国やインドが強そうな印象ですね。日本を超えて、そっちの文化で学ばなきゃなー!って思いました。自分が知っている範囲(=思い込み)だけで判断していては、枠から脱出できませんね。
今でもきちんと4つの感情を持っていてよかった、というお話でした。